SFアニメ
『アトム ザ・ビギニング』
ATOM THE BEGINNING
2017年/日本製作
2017年4月15日-7月8日(全12話)
NHK G(総合)
土曜23:00-23:25放送
【原案】
手塚治虫
【プロジェクト企画協力・監修】
手塚眞
【コンセプトワークス】
ゆうきまさみ
【漫画】
カサハラテツロー
(月刊ヒーローズ連載)
【協力】
手塚プロダクション
【総監督】
本広克行
【監督】
佐藤竜雄
【アニメーション制作】
OLM
Production I.G
SIGNAL.MD
【キャスト】
天馬午太郎:中村悠一
お茶の水博志:寺島拓篤
A106:井上雄貴
堤茂理也:櫻井孝宏
堤茂斗子:小松未可子
お茶の水蘭:佐倉綾音
伴俊作:河西健吾
伴健作:飛田展男
マリア:南條愛乃
【あらすじ】
鉄腕アトム誕生までの物語を、ゆうきまさみとカサハラテツローのタッグで描いたコミックのTVアニメ版第1巻。大災害から5年後の日本。大学生の天才コンビ・天馬午太郎とお茶の水博志は、日夜ロボット研究に明け暮れていたが…。
【感想】
『鉄腕アトム』は若い子以外はほとんど知ってる名詞ですが、改めて漫画を読んだことがあるのかと問うと…ないですね。探して読みたいです。知力では2045年にAIが人類を越えると言われてる「2045年問題」が迫ってます。
ロボット漫画の原点は『鉄腕アトム』ですが、戦後すぐの辺りにAIの「人類超え」を見通していた手塚治虫先生に脱帽です。歩行者や原付バイクがスマホのナビゲーションで高速道路に入ってしまう話がチラホラ。
スマホやパソコンに頼り切ると、考える力がますます奪われる気になります。アメリカでは確か、通行止め看板が立ってるのにそれを振り切ってカーナビ通りへ進み、谷底に落ちて○んでしまった話も聞いたことがあります。
無人偵察機にはミサイルがつけられてて、相手を攻撃することができます。無人戦車も稼働してるようなので、機械やロボットが人の命を奪うようになるのは時間の問題でしょう。
ミサイル時代に大国同士が戦うのはあまり考えられませんが、弱い国であれば、相手を圧倒することができます。第2次世界大戦は無茶苦茶でしたが、今後の戦争も同じ様相になることが予測されます。
人とロボットの関係を見直す上でも、『鉄腕アトム』に戻って考える必要があります。SF映画『A.I.』(2001年)でも語られましたが、「人は優秀なロボットを作り過ぎた」という台詞があります。
工場や建設業でロボットがたくさん働くなるようになると、失業率は当然上がります。スイスではロボットが全て働くようになるから、お金を無償で配ろうというベーシックインカムが行われましたが、否決されました。
若い子が『アトム ザ・ビギニング』を観てたら、今後社会の枠組みがどうなるのかよく考える必要があります。人工知能やロボットで無くなる職業も公表されており、『ドラえもん』の世界になることを想定して進学や就職を考える必要があります。
自分の子どもの進路を決定するときは子どもが30代、60代の時に、社会がどう変化するかを予測して決める必要があるわけですから、簡単にコレと言えない部分があります。
AIとロボットは人類が作ったものですから敵視するわけにもいかないですが、人工知能ワトソンが人の命を救った実例も出ています。できれば、フルで使いこなせる優秀なユーザーを目指したいものです。
東間陽一 Yoichi Azuma
sieg2039
2015.06.01 移転
2017.09.05 公開
2023.05.27 更新
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